幸せの条件
 離婚でバタバタしていて私は、自分の誕生日を忘れていた。

カレンダーをディスクに置く。

「片瀬さん、コピーお願い。」

「はい。」

私は、資料を抱えてコピー室へ走る。

今、新しい会社で働いている。

姉の後押しと推薦だったが、ちゃんと入社試験は受けた。

「・・・コピーしてきました。」

「じゃ、これらと一緒に綴じて会議室。」

「はい。」

仕事の内容はそんなに変わらない。

ただ社員1人1人の仕事の量が多く、かなりハードである。

「・・・片瀬さくらってあなたのこと?」

会議室でせっせと作業をしていた私は、手を止めてドアの方を見る。

茶髪のショートヘアの若い女性が立っていた。

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