幸せの条件
女が嫌いな女
 アットホームなレストランでの立食形式の合コンだった。

本当に男も女もいろいろな人がいる。

「失礼。俺とも話をしませんか?」

私は、顔を上げた。

「瑞希先輩・・・。」

「よっ!」

瑞希が軽く手を上げる。

私を取り囲んでいた男たちがスーッと去っていった。

「邪魔したか?」

「いいえ。」

私は、瑞希の腕をグイッと引っ張り、小声で言った。

「ここには私の理想とする男がいませんわ。」

瑞希が苦笑いする。

「瑞希先輩も離婚したんですか?」

私は、新しいワインをもらい、グッと呑んだ。

「そんなわけないだろう。今日は幹事。勉強も兼ねてさ。」

「勉強・・・ですか?・・・。」

「そう。友人とイベント会社を創るんだ。」

「すごい・・・。」

「だろ?約5年で夢を実現しちゃったぜ。」

瑞希は、ピースする。

「さくらちゃん、終わって時間があるなら呑みに行こうな。」

瑞希が私に手を振りながら人の輪に入っていった。


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