幸せの条件
 話はあっという間に広がり、私をわざわざ見にくる人もいた。

「さくらさ~ん。」

夏子がニヤニヤしながら寄ってきた。

「すっかり有名人だね。」

「ただの噂でここまで盛り上がれるのが信じられないわ。」

「噂を本当にしたらどう?」

「冗談はやめて、夏子。」

「その拓也さん?が本気になったらどうする?付き合ってくれって言われたらどうするの?」

「あの2人は両想いよ。ただ拓也君が優しすぎるの。凜さんを特別な人と思ってるけど私にしたみたいにまめに動いちゃう。下心がまったくないのにね。」

私は、夏子に微笑んだ。

「ねぇ、夏子。教えてほしいんだけど・・・。」

私は、夏子に紙とペンを渡す。
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