幸せの条件
仕事帰りに花屋に寄った。
誰かのために花束を買うなんて初めてだった。
大事に抱えて夏子に書いてもらった地図を見ながら訪ねる。
12階建てのマンションが茜色の空にのびていた。
私は、5階までエレベーターで昇り、インターホンを押す。
なにも音がしない。
留守かなと思いつつももう1度、インターホンを押した。
やっとドアが開く。
細く開けたドアから凜の顔が見えた。
「こんばんは。」
私が笑顔で手を振ると凜が慌ててドアを閉めようとした。
私は、足先を素早く細く開いたドアに突っ込んだ。
誰かのために花束を買うなんて初めてだった。
大事に抱えて夏子に書いてもらった地図を見ながら訪ねる。
12階建てのマンションが茜色の空にのびていた。
私は、5階までエレベーターで昇り、インターホンを押す。
なにも音がしない。
留守かなと思いつつももう1度、インターホンを押した。
やっとドアが開く。
細く開けたドアから凜の顔が見えた。
「こんばんは。」
私が笑顔で手を振ると凜が慌ててドアを閉めようとした。
私は、足先を素早く細く開いたドアに突っ込んだ。