幸せの条件
 私と凜は、少しの間、睨み合う。

「・・・どうぞ。」

凜がドアを開けた。

 「女の子らしい部屋ね。」

強引にあがりこんだ私は、しげしげ部屋の中を眺める。

「そんなに見ないでください。」

凜は、テーブルにウーロン茶が入ったコップを置く。

「どうぞ、片瀬先輩。」

「ありがとう。いただきます。」

冷たいウーロン茶をコップの半分ほど一気に私は、飲む。

「お花、ありがとうございます。」

「いえいえ。」

凜が花瓶に生けた花をテーブルの真ん中に置いた。

凜もテーブルを挟んで私の前に座る。

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