幸せの条件
 「・・・どうも。」

「こんばんは。友馬さん、どういうことですか?」

「・・・ドラマの出演が決まった。両親はこっちを遊びだと思っているが、俺は本気だ。だから、先月で会社を辞めた。」

「は?生活できないでしょ?どうするんですか?」

「おい、決めつけるな。」

「私のことは?結婚は?」

「さあ。」

「さあって・・・。ちょっと!」

「俺、両親の為だって言ったよな?それにお互い様だろ。計算しまくってお見合いしたんだから。」

「お見合いってそういうものでしょ。条件を出して合ったら会って・・・結婚じゃないの?」

「あのなぁ。人間と人間なんだぞ。心を無視するな。」

私は、言葉が見つからず、俯いてしまった。

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