幸せの条件
 突然、友馬が枕元の雑誌を手にする。

「ここ。マークしてあるんだけどなんで?」

見開きのクリスマス特集だった。

「さくらさんは好きそうだな。」

友馬が笑う。

「私だけじゃないわ。女の子は皆、好きよ。」

私は、友馬の手から雑誌をもらう。

「もしかしてさくらさん、ここでデートする約束してた?」

「・・・約束・・・するつもりだったのかもしれないわ。」

私は、雑誌をサッと見て友馬に返した。

「・・・行こうか?日帰りで。」

友馬がにこっと笑った。

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