幸せの条件
 父がこんな時にと思ったし、友馬もすぐじゃなくていいと言っていた。

でも、父の人生と私の人生は違う。

一緒ではない。

まったくの別物だ。

私は私の幸せを掴む。

それのどこが悪いの?

 私は、小走りで遊園地の出入口へ向かう。

3日前、無事に退院した友馬は、週刊誌のインタビューに答え、復帰をした。

少しずつ仕事を入れているらしい。

ミリタリージャケットを着た友馬の姿が見えた。

私は、走る。

友馬が気付いて私を見た。
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