幸せの条件
 無言で観覧車を降りた友馬の後ろを私は、ついていく。

友馬が突然、夜空を見上げる。

私もつられて顔を上げる。

「今度は・・・月じゃなくて太陽が出てる時に来ようぜ。」

「・・・そうね。」

友馬がまた歩き出した。

背中しか見えないが、私には友馬の表情が見えた気がした。

私は、この人の傍にいたいと強く思った。

私が幸せになるためには必要な人なのだ。

この人を愛したい。

この人に愛されたい。

私は、走って友馬の腕を掴んだ。

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