幸せの条件
 退場すると友馬が息を吐いた。

私も静かに深呼吸する。

 再び控え室に戻り、披露宴の準備に入った。

「大丈夫ですか?」

スタッフが声を掛けてきた。

「ええ。」

私は、立ち上がる。

「行きましょう。」

控え室から披露宴の会場に向かう。

友馬が扉の前で座っていた。

私を見ると立ち上がり、手を差し出す。

私は、その手に自分の手を乗せた。

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