幸せの条件
 気付いたら瑞希とは毎日、メールをする仲になっていた。

私は、適当に相手をしながらこの状態を楽しんでいた。

やっぱり口説かれるのは気持ちいい。

「さくら、ちょっといい?」

悠に手招きされ、私は、立ち上がって携帯電話を持ったまま悠の傍にいく。

「なに?悠。」

「あのね・・・。」

悠が私の耳の近くで小声で言った。

「悠が合コン?!」

私は、手を叩いて笑った。

「そんなに笑わないでよ。」

悠が私に紙パックのジュースを手渡す。

「私、人生で初の合コンだったのよ。」

「嘘?!」

「本当よ。さくらが変わってるの!」

悠が私の肩を叩いた。
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