桜の木に「こんにちは」
‐五十分後‐

「ふぅー、やっぱり川口君のおかんは、生き返ったか………」

………木高さんって、変わってる?

「ねぇー?
そこのあなた♪
名前聞いてなかったわよね?」

あ………
私は、初音ちゃんの方を見る。

「きゃ、きゃー!!
で、出たぁー!!」
「失礼よっ!!」

え?
あ………

「ぱっく?」

なんだ………
吃驚したぁ………

「お肌あれるの嫌だから………
それで、名前は?」

なるほどね♪

「雨音 瑠季だよ♪」
「そう………」

一言だけ私に返して、ノートに何かを書き出す

「血液型は?誕生日は?」

そしてまた、質問を投げかける。
そんな受け答えを二・三十分くらいしたんだケド………
終わりそうにないから、私は逃げ出した

ずぅーっと見たかった
触れたかった
あの桜の木の元へ
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