桜の木に「こんにちは」
私は、その子の所に行った

「ねぇーねぇー♪
その子♪♪」

あっΣ
私は、ついその子って声をかけてしまった。

「その子じゃなくて、綾川 雪乃(アヤカワ ユキノ)
なにか私に用事?」

雪乃ちゃんは、私を軽く睨みつけると、首を傾げる。

「私は、雨音 瑠季だよ♪(アマネ ルキ)
さっきさ、B組に入れるはずだったのにって言ってたケド、どういうコト?」

雪乃ちゃんは、溜め息を吐くと小声で

「私ね?
陸上やってたの………
県でも一番の短距離走者だったんだぁ」

え?
じゃぁ、なんでB組じゃないの?
そんなに凄いならB組でも良いんじゃないの?

「全国大会とか出て、賞状も貰ったりして」

雪乃ちゃんは、ケドっと言って、話を続ける

「私みたいなブスはB組には、いらないんだって」

っと言って苦笑する。
そりゃ、B組はみんな美男美女で文武両道って感じだけど、雪乃ちゃんはブスじゃないと思う………
髪は綺麗な黒色でポニーテールで縛っている。
顔も小さいし、目だって二重でくりくりしていて可愛い。
肌は、こんがりヤケてるケド、あれてないし………

私は、寮までの道のりを雪乃ちゃんのコトを考えていた。

寮は4人一部屋
全クラス合同で使用する。
私は、早速寮に足を踏み入れた。
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