双子とあたし。
6月23日
―――…時は過ぎて
いよいよ体育大会の日…。
「みんなぁぁ!調子はどうだ!」
あんたのせいで最悪です、近藤先生。
「ここまでみんなはたくさんの辛い練習も耐えてきたのだと思うっ!俺も若い頃は…―――」
と、どうでもいい先生の昔話を話し始めたので、みんなは席の近くの人たちと今日の作戦を考えていた。
…大丈夫。
普通に話す声の音量だったら、近藤先生の声に消されてしまうから…。
「―――薫ちゃん…」
でも転校してきた英介くんはそれがまだわからないらしく、小声で話してきた。
「今日、頑張ろうね!」
「うんっ!」
あたしはおもいっきり笑った。