双子とあたし。
6月23日 英介side
手を繋いだまま、体育館に着いた。
他の人たちから冷やかしもあったが俺は気にしなかった。
もっとも、薫ちゃんは顔が赤かったけど…。
薫ちゃんが『恋人みたいだ』と言った時、不安になった。
薫ちゃんは俺を彼氏と見ていないのか?
そう思うと同時に少し怒りも覚えた。
俺はなんとか示したくて、無理矢理手を繋いでみた。
薫ちゃんは拒まずに繋いだままでいてくれたことに安堵する。
さらに、このままずっといたくて強く握ると握り返してくれた。
そこから、薫ちゃんは少しでも俺を好きでいてくれているのかな、と思った。