双子とあたし。

「―――…この夕日を悠太と見れるのはあと何回なのかな…？」



あたしはそんなことを呟いていた。



あと一週間のうちで何回好きな人と見れるのでしょうか…。




「………そんなの、……。…知ってるの？」




悠太の歩みが止まった。


あたしはその一歩先で足を止める。



「…うん」




「―――…いつから？」



だんだん悠太の表情が焦りと化してきた。



「今日。英介くんに聞いたの」


「まじかよ…」


「まじだよ」



悠太は外国に行くことをはなからあたしに言わないつもりでいたみたいだ。


でも、そんなあたしは悲しかった。


大事な話を悠太直接から聞いていない。彼はあたしに黙って消えようとしたんだ…。




「…なんで、言ってくれなかったの？」



「関係ないじゃん…」



その言葉にあたしの気持ちが踏み躙られたように感じられた。そう思うとだんだんと怒りのような寂しさが沸いてきた。



「関係ないって…何よっ！」



急にあたしが叫んだことに悠太は目を大きくしてびっくりしていた。



「悠太なんか…、悠太なんか…！ばかぁっ！」