双子とあたし。
部屋には双子とあたし。
ちなみに、双子は相対するように立っていた。
「俺、薫が好きでたまらないんだよ…。気持ちが抑えつけられないんだ」
悠斗の瞳は今にも泣きそうだった。
「え、悠斗?」
あたしの声に反応して、悠斗はこちらを振り返った。
「…薫、ごめんな。辛そうにしてる薫を守りたくて、あんなことしそうになっちゃって…」
「え、」
「…でも、俺、お前が大事なんだよ。守りたいんだよ。好きなんだよ!」
悠斗はそのまま部屋の外に駆けて行った。
「………」
あたしが呆然と口を開けていると、悠太が呟いた。
「あいつは本気だよ。本気で薫のこと、好きだよ」
悠太はテーブルに持っていた白い箱を置いた。