双子とあたし。
―――…なんだかんだいって、もらったものは頂く…。
それが人間なんじゃないかな、て思う。
適当にフォークを持ってきて、箱から出さずに食べていた。
「……。」
――――…さっき、悠斗はあたしにキスをしようとした、らしい。
あたしは泣いていてそれどころではなかったのだ。
でも、全部わかった。
あたしが混乱の中、呟いていたのは悠斗の前だったんだ。
『いかないで』も『ずっとあたしといてよ』も『悠太』も全部悠斗の耳に入っていった。
悠斗にとって、それは酷なことだったんじゃないだろうか…。
抱きしめたのは、自分もそばにいることを示すため?
キスをしようとしたのは、あたしを慰めるため?
――――…あたしはこの数日でたくさんの人の愛をもらっている気がする。
でも、どれもあたしの求めているものじゃない。
悠太は、どうなのかな?
悠太が終業式を終えた日の後どれだけ日本にいるのかはわからないけど、悠太が学校に来るのはあと一週間。
あたしはその間に何を伝えられるだろうか…。