双子とあたし。
―――…迷うことはない。
あたしは知ったの、自分自身の心を。
あたしは一番悠太が好きなの。
すると、あたしの顎に手が添えられ…、そして…――――
あたしが彼の名を言おうとする口を塞いだ。
それは一瞬すぎて
何秒か経って、あたしはキスしているのだということがわかった。
――――…優しくて、温かい。
悠太の心が伝わってくる。
あたしと同じように好きだって、すごく伝わるよ。
でも、この瞬間が怖いな。
この幸せすぎる時間が離れてしまえばあたしはしばらく掴むことができないんだもの。
できれば、このままがいい
……なんて、厚かましいかな?
悠太の唇が愛しく思ってしまう。
あなたに愛されたいと思ってしまう…。
――――…お願い、あたしから離れないで。
込み上げた気持ちを表すように、あたしの頬を涙が一粒撫でた。