双子とあたし。
「――――…じゃぁ、待っててくれ。俺は、お前を忘れないから…」
唇が離され、それはあたしの耳もとで呟いた。
「待ってる、ずっと待ってから…!」
「―――…うん」
悠太は寂しげに、でも帰ってくるという意志が感じる返事をした。
「…つかさ、」
「ん?」
悠太は抱きながら呟いた。
「…ここって、普通の道路だよね?人とかも通ってもおかしくないよね?俺ら、何してんだろうね」
「!!」
あたしは急に恥ずかしくなって悠太から離れた。
何をいまさら、と悠太はおかしそうに笑う。
「でも、今は人通ってないみたいだね」
悠太の言葉をが本当かどうか、恥ずかしくて赤くなった顔を隠すかのようにぶんぶんと辺りを見回した。
――――…確かに、誰もいないみたい。
事の発端はあたしだと振り返ると…、
――――…穴があったら入りたい。