双子とあたし。



季節外れな風があたしを取り巻く。



唇に手をあてる。



きっと、あれもキスだ。


また会うまでの、キス…――――。



あたしはこの温かみを忘れないよ、悠太。



あたしもね、


「あいしてるから…」



この風にのせて、あたしの思いは届くだろうか…?



――――…いや、


届かなくてもいい、今は…。




次に再会したときに、たくさん言おう。



あなたに、愛の言葉を…―――――。










< 258 / 290 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop