双子とあたし。
「それは残念。俺は初恋の人と結婚するんだってずっと決めてましたから」
――――結婚っ?!
「一般の方だと雑誌に載せるのはちょっと……」
「だったら載せなきゃいいじゃないですか、俺はそんなこと期待してませんから帰ってください」
うわっ
悠太マスコミ慣れしてる…。
あれ、つか
勝手にあがりこんでるしっ!
マスコミの人置き去りじゃん!
「あ、あの〜…」
なんて、言おう…?
「なんでしょうか?」
あ、今この人ビジネススマイル使った!
初めて見た!!……っ、じゃなくて!
「お、お疲れ様でした〜〜」
と言ってあたしはドアをゆっくり閉めた。