双子とあたし。
母は、二人のことが幼い時から好きだった。
―――まぁ、双子は普通にかっこいいし、あたしに意地悪する以外は気のきくやつらだから気に入ってるんだと思う。
「…ふぅ。」
あたしは自分のドアを閉めて、大きなため息をついた。
―――…二人はすでに、自分たちの部屋のようにくつろいでいる。
悠太はあぐらをかいて、あたしが使う机に顔を出していた。
「…で、今の状況は?」
あたしは端に置いておいたどっさりのノートや問題集を小さいテーブルの上に無造作に置いた。
二人が見やすいように…――。
「…こんなに?」
予想以上の多さに目を丸くする悠斗。
あたしはシャーペンを持って、数学を考えだした。
「―――…わかんなかったら、言ってね。」
と、悠太。
あたしはコクリと頷く。