双子とあたし。





あたしが教室に入るとほとんどの人が席に着いていた。






―――ある子は担任の先生の話をしてたし…。




―――ある子は悠斗と一緒のクラスになったことではしゃいでた子もいた…。





…けれど、やっぱり一番のネタは『転校生』みたい…。





「高校で転校生だなんて、珍しいもんね。」





あたしは周りを伺いながらけいにだけ聞こえるように言った。





「そだね。それに、男子らしいからこりゃ女子があれだけ騒いでるのも不思議じゃないよね。」






けいはぼーと座っている悠斗をちらりと見ながらあたしに言った。





「その人がイケメンだったら、悠斗くんがライバルだね。」





「何の?」






けいはため息をつきながら「何言ってんの!」と肩をおもいっきり叩かれた。







「うちのクラスの最優秀イケメン賞っ!」





「は、はぁ…。」






――――はっきり言ってどうでもいい。






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