双子とあたし。
――――もう高校生だから
その言葉だけがやけに響いてきた。
――――…あたしたちはこれからも一緒にいれるのかな?
あたしは進路はあやふやだけど、頭のいい二人はきっと決まってるんだろうな…。
そしたら、ふたりは大学にいくためにここを離れるのだろうな…。
―――…あたしから、離れていってしまうのだろうな。
胸が締め付けられる。
どんなに一緒にいたくても、いつかは別れてしまうと思いしらされる。
「…わかった。これからは漢字を意識して呼ぶ。」
――――その期間がわかっているなら…、
一緒にいる時間が限られているなら…、
「「ありがとう。」」
――――…彼らの役に立ちたい。
いつしかあたしは涙を堪えていた。
―――きっと二人とも、気付かなかったと思う。
この涙は最後の涙…―――。
悠太と悠斗とあたしがいられるまでの最後の涙…―――。
あたしはオムライスを食べながら、そっと気付かれずに心の中で雫を落とした。