双子とあたし。
「――――おいおい、英介ぇ!今日は幸島といいムードだったなぁ!」
「…違うと思うけどな。」
――――そっか、薫のクラスが体育だったんだ。
…て、なるとその“英介”て人はもしかしてあの柳田君?
「幸島もさ、英介に気でもあるんじゃねぇの?」
――――…まさか。
俺は彼らの会話を聞き込んでいた。
「だって、あんな笑顔の幸島なんて俺、初めて見たぜ?あの双子とかにもあんな顔はしないと思うぜ?」
――――…俺たちの見たことのない笑顔?
「幸島さんは今日もいつも通りだったよ。」
「―――いつも通り、かわいかったって?」
―――――はぁ?