となりの部屋



彼女は再び、震え始めた。

隣の自分の家から
次々に聞こえてくる物音に。

ベランダを開ける音。
部屋の中を歩く音。
部屋の中をあさる音。


『‥っ、』

「大丈夫、もすこし。」


俺は彼女とソファに座り
傍にあったタオルケットをかけてあげた。





そして、ある決心をし
俺は立ち上がった。









「少し、じっとしてて?」




そう言い俺は、
もう一度ベランダへと向かった。








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