True Love
入学式も無事終わり、
知り合ったばかりの
ハルたちと他愛ない話で
盛り上がっていた。
するといきなりカナが
真面目な顔で言った。
「零、言うん忘れてたけどな、1組に双子おんねやん。
日向湊と奏汰っていうねんけどあんまいい噂聞かんから
気ぃつけや。」
「?…うん…
てかそのよくない噂って何?」
「…う―ん……例えば
子供おろさせたり…」
「万引き…」
「カツアゲ…」
「ほんでなんかこのへんの
高校のアタマかなんかって…」
「…ふーん…そうなんだ…」
実は、もう知り合っちゃっ
てたりして… 焦
さっき…というか
登校してる途中、
あたしは電車に乗り遅れそうで必死に走ってた。
でもギリギリ目の前で
扉が閉まりかけて…
諦めて歩いてたらしらない
男の子が手で中からドアを
一生懸命押さえて、
「そこのアンタ!はよしぃ!!この電車乗るんやろ?!」
って…
それであたしはなんとか
電車に乗れた。