ボタン雪
私はそう考えるといてもたってもいられなくなって明恵のところに飛んでいった。

「明恵!」

「なによ?そんなに慌てて」

「N学園に、知り合いいる?」

「いるけど?」

「あのね、私、一目惚れしたかもしれない…」

「えぇっ!?」

私は今日のバスの中であった出来事を詳しく明恵に話して聞かせた。

「ふーん、そんなことがねぇ」

明恵は訳知り顔でうなずくと、
「任せておきな!」

と頼もしく言ってくれた。

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