ボタン雪
そんな訳で、私は今…N学園の校門に立っている。

明恵の知り合いは秋本琢磨という人で、1つ上の先輩だ。

その人に明恵が連絡し、私のことを助けてくれた人の特徴を伝えると、一緒に探してくれる事になったのだ。

あいにく明恵はバイトだとかでさっさと帰ってしまい、私は1人心細い状態で取り残されていた。

その時、

「おーい!雪那ちゃんだよね?」

目の前に背の高い明らかにチャラそうな茶髪の男が立っていた。

明恵の友達だから覚悟はしてたけど…

この人と一緒にあの人を探すのかと思うと、げんなりしてしまった。

でも私はそんな素振りは見せずに

「秋本琢磨先輩…ですか?」

と聞いた。

秋本先輩は大きく肯いた。

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