ボタン雪
私はその人に任せることにして、成り行きを見守った。

バス内の視線が全てこちらに集まっていて、顔が熱くなる。

痴漢親父はしばらく状況が飲み込めないようだった。

当たり前だ。

私だって驚いた。

痴漢親父は、オドオドと視線を泳がせ、次のバス停で逃げるように降りてしまった。

いい気味だ。

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