年下Prince.
「絢音先輩…」
「はい…!!」
心臓がバクバクしてる。
抱き締められたことであたしは一気に体温が上がった気がした。
「先輩…」
「………っ、なんでしょ…?」
自然と肩に力が入るのがわかった。
「他の男としゃべらんといてくださいよ。」
「ぅえ?」
また変な声でた!
最近、口癖みたいになってる気がする。
って、ちゃうちゃう!
今はそれどころじゃない…。
「それが、たとえ…
秀斗先輩でも、唯斗先輩でも…
中山でも。」
「中山くん?」
秀斗先輩と唯斗先輩は他の人より、まあまあ仲は良いけど、
なんで、中山くん?
「前に言ったやんか、やきもち妬きやって。」
「うん…」
確かに、理科室で…
「やきもち妬かせないでください。
この間の、あれだって…」
そう言ったとき、郁弥君が更にあたしを抱き締める力を強めた。