年下Prince.
元カノの莉菜さん
あっさりと言って、あっさりと歩くんやから、
あたしはしばらくポカン、とあっけにとられた。
「絢音先輩?」
振り向いた郁弥君に名前をよばれ、
ハッとなったあたしは郁弥君の後を追った。
「ごめん!」
ってか、
今のキスはなんや!?
この間の、あたしが熱だしたときのは、
あたしがまあ、それなりの格好をしてたからで…
でも、今のはなんやろう…
あたしは…正直、郁弥君のことがすきやから
キスするのは嫌じゃないし、
むしろ嬉しいって思う。
でも、郁弥君は何を思って、
あたしにキスしたんやろ…
家まで送られる途中も、その事が頭から離れず、終始無言であった。
「あ…送ってくれてありがとう。」
「いえ、
では…」
「ばいばい…。」
………………ん〜…。
美希ちゃんにちょっと相談しよう。