年下Prince.
「ごめんな。郁弥君、練習あったのに。」
「全然大丈夫ですよ。」
「そっか、もう大丈夫です!
練習戻ってくれていいよ?
トロフィー、直しとくから。
あ、接着剤ある?」
「はい。ありがとうございます。
接着剤はあの棚にありますよ!」
「そっか、ありがとう!
練習がんばってな!」
「はい!ありがとうございます。」
そう言って、郁弥君は部室から出た。
トロフィーを直し終わった頃、
ガチャ
「ごめーん、絢音!
途中で広川先生につかまって…」
「うん、全然いけるよ!!」
「ん?絢音なんかいいことあった?
なんか、嬉しそうやん。」
「え?ホンマに?
あの、いいことっていうか、
安心したっていうか…」
「へえ、よかったなあ。
なんのことかわからんけど(笑)」
「あ、あと、郁弥君て子と
仲良くなったなあ。」
「郁弥君って石川郁弥君と?」
「うん。」
「あのこ、モテモテらしいで!」
「そうなんやー」
確かにかっこよかったなあ…
「まあ、先に掃除しよか!」
「そうやな!」
あたしたちは、掃除を始めた。