年下Prince.
「だいたい…昨日の夜、
仮に…仮に、郁弥君となにかあったとして
なにか秀斗先輩に関係あるんですか!?」
あたしは秀斗先輩の目を見て言った。
これを言うたら、秀斗先輩もなんも
言われへんやろう!!
あたしは、少し勝った気分になった。
「………………関係なあ…」
一瞬、秀斗先輩の顔が真剣になった。
でも、すぐに真剣な顔からさっきみたいに
あたしを、おちょくる意地悪な顔に戻った。
「まあ、ないと言えばない!」
なんじゃそりゃ。
「でも、あると言えばある!
そこらへん、おれらもあいまいやし。
まあ、いいや。
じゃあ…聞きたいこと聞いたしおれも帰る。」
そう言って、秀斗先輩はさっさと
帰っていった。
結局、関係ないんか、あるんか
ハッキリせんまま帰っていったな。
まあ、これ以上なんも聞かれへんために
言うたことやから、どっちでもいいんやけど。
でも、1つ気になることがあった。
おれらもあいまいやし
って
どういうこと?
おれらの“ら”ってだれのこと?