◆Like, want, and in the necessity◆
◇あえない日々
あの頃、あたしはいつも輝いていた。



いつからだろう、こんなにつまらなくなったのは。


あたしは萌花。中学3年生。

・・・と言っても今日からだけどね。






あたしの眩しい日々が完全に途切れたのは、



2年前のちょうど今日。





目を閉じたら、いつも蘇る、あの眩しい日々・・・。




―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―





小学校6年生までのあたしは、毎日輝いてた。






なんでかって?



好きな子がいたから。







名前は侑樹。





同じマンションに住んでる同い年の幼なじみ。









輝いてたと言っても、もう思春期。





お互いに意識し始めて、上手く話せないでいただろう。





それでも、話すと楽しくて仕方なかったのを覚えてる。

お互い、笑ってたのに・・・。





侑樹 「萌花、好きな子いないの?」

萌花 「そんなの、興味なし!!」

侑樹 「へえ~・・・。」





そんな他愛ない話が、すごくすごく・・・。









でも、そんなぎこちない会話も、中学に入ってからは一切なくなった。



















そう、中学が別々になったんだ。




あたしは、部活とかしてない。



でも、侑樹は部活をやっているから。



朝は朝練で侑樹の方が早く家を出る。






帰りも部活のないあたしの方が早く帰る。





完全にバラバラ。
会うことも無くなった。





―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―





もう2年も会ってない。



どうしてだろう。



同じマンションに住んでるのに。


会いたい。


もしかしたら、あたしはまだ・・・。


あの中学から途切れた初恋を


引きずってるのかもしれない・・・。


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