ツンデレ彼女!-短編-
結果……。
「えっとぉ、今日から転入することになりました!
柏木瑠璃です。
…瑠璃って呼んでください♪」
惨敗。
隣の席の涼ちゃんはテンション低め。
というか、このクラスの女子全員テンション超低め。
……というのも、
「やべぇ、かわいくね?」
「飛び抜けて可愛いな」
「付き合いてぇ」
…と男子軍からボソボソと呟きが出るほどの美少女が転入してきたのです。
目はクリクリで、睫毛も長くて、
背は少し小さく、暗めの茶髪で巻き髪がとっても似合う可愛い女の子。
私はかわいい女の子大好きだから、
すごく嬉しかったんだけど(レズじゃないよ!)…
でも…
先生の一言で、私もテンション低め…というよりどん底になった。
「じゃあ…瑠璃は…瞬の隣の席な~」
――……
ありえない!!
クラスが騒然とした。
「美男美女じゃん!」
「悔しいけど、お似合い~」
なんて言葉が飛び交う。
だけど、私は内心気が気ではない。
…瞬のこと…
信じてるけど……
「大丈夫?」
涼ちゃんが心配そうに声をかけてくれた。
「う…うんっ」
今の私には笑顔でそう言うのが精一杯だった。