ツンデレ彼女!-短編-
「瞬君♪今日からよろしくね!」
「…ああ」
瞬と瑠璃ちゃんが話している。
それだけなのに、心が痛い。
…し、嫉妬ってヤツ?
…私が瞬に嫉妬するハズない!!
大丈夫だもん。
私が彼女だから、堂々としておけばいいんだから。
それに瞬と一緒に居られるのは私ぐらいだし。
あんなイジワルで変態な男!
私はそう言い聞かせた。
放課後。
「麻友、帰んぞ」
「あ…うんっ」
幼なじみの特権。
瞬といつも一緒に帰ってる。
(家が近いし、幼なじみってコトでファンクラブの人に何度も何度も説明したの…大変すぎたけど)
だったのに!
「ねぇ…瞬君!私も…いい?」
瑠璃ちゃんが間に入ってくる。
な、なんでー!?
「はぁ!?何言ってんだよ。俺は麻友と帰る」
瞬がそれを言った瞬間、
ファンクラブの人たちが一斉に私を睨んだ。
…やっぱり良くは思ってなかったみたい…。
「い、いいよ!瞬、瑠璃ちゃんと帰ってあげて!」
私はまた、意地を張ってしまった。
言った瞬間、後悔をした。
だけど。
「はぁ?お前…」
「じゃ、じゃーね!!私、寄りたいとこもあったし。バイバイ~」
もう引き下がれない。
そう思って私は瞬から逃げた。
「お、おい!!」
後ろから瞬の声が聞こえたけど、
瑠璃ちゃんに止められてるみたい。
本当に私って意地っ張りすぎだ……。