ツンデレ彼女!-短編-


「いやああああ!る、るるる瑠璃ちゃんっ」

ツンテール女は顔を真っ赤にして私を見る。



「何よ?何か文句あんの?私が図書館来たら」

っていうか、あんたに瑠璃ちゃんって言われる覚えないんですが。



「…う、ううんっ」

「じゃあ、どいてよ。此処は"本を読むための"場所なんだし」



瞬くんの前だからってブリッ子はもうしない。
私はキィっとツインテール女を睨んで、
本棚へ向かおうとした…


その時…



「ねぇ。瑠璃ちゃんっ」


あの女がまた話しかけてきた。


「あなた、慣れ慣れしいんだけど」

「…、あのさっ明日からご飯一緒に食べない??」



ニコっと笑いながらも、不安そうな目で私を見ていた。


「いやよ。ごめんなさいね」


表面上の笑顔で取り繕う。



「……、私さっ瑠璃ちゃんと友達に…」
「同情?うざいんだけど。もう私に話しかけないで」


泣きそうな顔で、私を見つめる。
こんな顔したら私が優しくなるとでも思ってるのかな。


私は男じゃない。

女だ。こんなので騙されたりなんかしない。




「気分が悪いから、やっぱり2人でゆっくりしたら?私、帰る」

「早退するの?」


「あなたには関係ないでしょ」



こんなヒドいこと言うつもりは本当はなかった。
だけど、

心が荒んでる感じがした。


八つ当たり…なのかもしれない。
< 20 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop