ずっと前から愛してる





「理穂は…なんでここにいる?」


「わかんないけど、
ひたすら走ってたら…かな」


「クスッ…なんだそれ」




理穂…ってあたしのこと
高橋って呼んでなかった?

まぁ別にいいけど




「お昼ご飯は智くんと食べないの?」


「アイツといたら女がついてくる」


「女の子…嫌いなの?」


「香水とか化粧とかキツイやつな」


「なるほどね~」




それから次のチャイムが鳴るまで
ほとんど会話も途切れることなく
私たちは話し続けた


話が途切れたときは
たいてい修二くんが空を見上げたとき

そのときはあたしも一緒に
空を見上げて、ちょっとしたら
どっちかが話し出す…


っていうのを、ずっと繰り返してた







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