大好きな君へ
洗面所で鏡を覗く。
「はー…高校生…か」
いまいち実感が湧かない。
あたしが通う星華高校は県内でもトップレベル。どうしても行きたくて必死に勉強して合格した。
あたしが行きたかった理由は…そう、ある人と一緒にいたかったから。
その人は中川悠。あたしの幼なじみ。
家が近所だから幼稚園から中学までずーっと一緒にいた。
悠はサッカーがすごいうまくて、中学の時、大会で優勝して有名になり、星華高校から推薦入学の話がきたって言われた。
あたしが「受けるの?」って聞いたら、「もちろん!」って即答された。
それを聞いてから、あたしはとにかく勉強した。