大好きな君へ

悠に家まで送ってもらった。


「悠、ありがとう。」


「大丈夫か?」


「うん。もう大丈夫!!」


「そっか。」


悠にもう一度お礼をして、あたしは家に入った。


「ただいま〜」


玄関を開けると、お母さんが玄関に走ってきた。


「由梨奈!大丈夫だったの?」


お母さんが心配そうに聞いてきた。


「なにが?」


あたしはお母さんには知られたくなかったからなにもなかったように振る舞った。


「なにがって…悠君から連絡あったのよ?遅くなるかもしれないけど自分がちゃんと送るから心配しないでって。」


「悠が…?」


「そうよ。」


悠の気遣いにはほんとに感謝しなきゃね。


「大丈夫だよ?普通にお祭り楽しんだだけだし。ちょっと花火してたら遅くなっちゃっただけだし。もぅ、お母さんは心配性なんだから〜!!」


(お母さんに嘘ついちゃった…)


申し訳ない気持ちでいっぱいだった。



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