ラヴレター(仮)
『とりあえず、今年の文化祭でファーストライヴと行こうぜー』
なっ、と一平は井之村くんと坂上くんの肩を組んだ。
あたしは天を仰ぐ。あたしでさえ驚いたのだから、この2人にとっては想像以上の爆散発言だったに違いない。
それでも、ここまで付いて来てくれただからそこまで悪いようにはならないはず、と。なんの根拠もないことにすがりたくなった。
けれど、現実はそう甘くない。
刺々しい雰囲気を隠そうともしない坂上くんは無言で一平の手を振り払った。そして、そのまま踵を返す。
一連の行動を止めることなく見つめて、坂上が消えたとき発言したのは井之村くんで。
『ごめん、俺もそんな暇ないから』
優しく、肩に組まれた一平の腕を下してにっこりと笑った。
あっけなく、井之村くんも帰ってしまう。
残されたあたしと一平はというと。
『もう決めたし』
『……そういうと思った』
これから振り回されるだろう、2人を思った。
なっ、と一平は井之村くんと坂上くんの肩を組んだ。
あたしは天を仰ぐ。あたしでさえ驚いたのだから、この2人にとっては想像以上の爆散発言だったに違いない。
それでも、ここまで付いて来てくれただからそこまで悪いようにはならないはず、と。なんの根拠もないことにすがりたくなった。
けれど、現実はそう甘くない。
刺々しい雰囲気を隠そうともしない坂上くんは無言で一平の手を振り払った。そして、そのまま踵を返す。
一連の行動を止めることなく見つめて、坂上が消えたとき発言したのは井之村くんで。
『ごめん、俺もそんな暇ないから』
優しく、肩に組まれた一平の腕を下してにっこりと笑った。
あっけなく、井之村くんも帰ってしまう。
残されたあたしと一平はというと。
『もう決めたし』
『……そういうと思った』
これから振り回されるだろう、2人を思った。