ラヴレター(仮)
「おいおい、そりゃないよ。シークレットライヴの予定だったんですけどー」
「だからごめんって」
あの発言から、瞬く間に広がってしまったKish凱旋ライヴの知らせ。
どこかそわそわとして落ち着きのない周囲に耐え切れず、当のライヴを明日に控えた一平を呼び出して真っ先にごめん、と謝ってしまった。
くせになったように、弦をかき鳴らしながら一平はしゃーねぇか、とつぶやいた。
「ばれちまったんならしかたねぇよな。聴きに来いよ」
「そりゃ、行くつもりだったけど……ホントごめん」
「もういいって、それよかおせぇなぁ」
だれが、と一平に問う前に後ろの厚い防音扉が開く。外の音と一緒に室内に入ってきた人影は4つ。
言わずもがな、Kishのメンバー。
一番後ろから入ってきた女の子にあたしの視線は止まる。物珍しいようにきょろきょろと視点が定まらない子はあたしの熱烈な目線に気づくと、びくりと驚いたように固まった。
「だからごめんって」
あの発言から、瞬く間に広がってしまったKish凱旋ライヴの知らせ。
どこかそわそわとして落ち着きのない周囲に耐え切れず、当のライヴを明日に控えた一平を呼び出して真っ先にごめん、と謝ってしまった。
くせになったように、弦をかき鳴らしながら一平はしゃーねぇか、とつぶやいた。
「ばれちまったんならしかたねぇよな。聴きに来いよ」
「そりゃ、行くつもりだったけど……ホントごめん」
「もういいって、それよかおせぇなぁ」
だれが、と一平に問う前に後ろの厚い防音扉が開く。外の音と一緒に室内に入ってきた人影は4つ。
言わずもがな、Kishのメンバー。
一番後ろから入ってきた女の子にあたしの視線は止まる。物珍しいようにきょろきょろと視点が定まらない子はあたしの熱烈な目線に気づくと、びくりと驚いたように固まった。