【完】白い花束~あなたに魅せられて〜
お風呂から上がった私達の後には涼がお風呂に入っていた。
多分シャワーで入ると思うからすぐに上がる。
涼はガミさんの後のお風呂には絶対に入らない。
それはあのバラの香りが嫌だから。
確かバラの香りって、年を重ねると欲っするものだと、何かの雑誌に書いていた気がする。
…ガミさんに言ったら泣きそうだから言わないけれど。
「ねぇ、仁菜ー?」
『…何?ガミさん』
「今日、デートどうだったー?」
どうってどう…?
客観的に考える。
ドライブして、涼のお店でご飯食べて送ってもらう。
『…楽しかった?』
「えっ!?」
えっ!?って何?
ガミさんに視線を向ければパック中だったのか、顔に白いクリームを塗っていてその顔は…面白い。
目と口しか見えないからちょっと怖いけと。
『そっかーふーん。へぇー』
『…何?』
ニヤニヤとしているであろうガミさんに訝しげな顔すれば「あ、ごめん」私の機嫌に気付いたのか謝った。
「いやー仁菜の口から楽しかったなんて。そんな日来るのね〜こりゃパパが見たら失神するわよ?」
終始笑っていたガミさんは鼻歌なんて歌い出したから、多分機嫌が良かったんだと思う。