【完】白い花束~あなたに魅せられて〜


お風呂から上がった私達の後には涼がお風呂に入っていた。



多分シャワーで入ると思うからすぐに上がる。



涼はガミさんの後のお風呂には絶対に入らない。
それはあのバラの香りが嫌だから。



確かバラの香りって、年を重ねると欲っするものだと、何かの雑誌に書いていた気がする。



…ガミさんに言ったら泣きそうだから言わないけれど。



「ねぇ、仁菜ー?」


『…何?ガミさん』


「今日、デートどうだったー?」



どうってどう…?
客観的に考える。



ドライブして、涼のお店でご飯食べて送ってもらう。



『…楽しかった?』


「えっ!?」



えっ!?って何?
ガミさんに視線を向ければパック中だったのか、顔に白いクリームを塗っていてその顔は…面白い。



目と口しか見えないからちょっと怖いけと。



『そっかーふーん。へぇー』


『…何?』



ニヤニヤとしているであろうガミさんに訝しげな顔すれば「あ、ごめん」私の機嫌に気付いたのか謝った。



「いやー仁菜の口から楽しかったなんて。そんな日来るのね〜こりゃパパが見たら失神するわよ?」



終始笑っていたガミさんは鼻歌なんて歌い出したから、多分機嫌が良かったんだと思う。


< 107 / 410 >

この作品をシェア

pagetop