【完】白い花束~あなたに魅せられて〜
その後はまぁ、うん。
凄かった。
ガミさんが…
…浴びるようにお酒を飲んだ、ガミさんが。
「仁菜、お前責任とれよ?」
『…何の?』
ちらりとリビングのソファーに寝そべって、ぐだくだ言うガミさんにちらりと視線を向けた涼。
…ていうか何で私が、責任を!?
止めたのに、勝手にお酒飲んだのガミさんでしょう。
「…千夏さんは、お前が恋して嬉しいんだろうよ」
…つまりはコレ祝杯?
あのベロンベロンになったガミさんは私の為に飲んだ、と…?
いやいやいや。
いくら酒癖が悪いからって、あれ酷すぎやしませんかね?
ほら、と涼は自分の肩にガミさんの腕を回して抱き起こすけれど
「私も恋する〜」
やっぱりガミさんは絡み酒。
自分が空けたワインのボトルを右手に、まだ開いていないビンビールを左手に涼の頭に自分の頭をコツンと当てながらずっと“恋したい”を連呼していた。
ハイハイとあやす涼は慣れているのが見て取れる。
端から見ればどっちが年上なんだか…
私からは苦笑いしか出てこなかった。