【完】白い花束~あなたに魅せられて〜


「仁菜も案外わかりやすいよねぇ〜」


ふふふ、と私のおでこをちょんとつつく亜美奈。
その顔は意地悪顔なんかじゃなくて穏やかだった。


なんと私の気持ちは2人にもバレていたらしい。


ガミさんの言うように、過ごした年月が長いと相手の事がわかるようになるらしい。


彼女達と知り合って約3年。


たかが、3年。
されど、3年。


ガミさん達の次に近い存在。
言うなれば、第2の姉といった所だろうか。


「あーあ。そんな表情するようになっちまって」


ベシっと私の肩を叩きながら言う珠璃も表情は穏やか。


…痛いけども。


『…そんな表情?』


ってどんな表情?


「私、恋してます〜って表情だよ」


「仁菜からもピンクオーラでてるよぉ」


腕で小突く珠璃も私の頭をなでなでする亜美奈も、穏やかな顔してるから私も…クスリ、笑った。


ダンスレッスンそっちのけに話し込んでいた私達に「話は終わったかしら?」と嫌味を言われるのは後数分後の話。


< 115 / 410 >

この作品をシェア

pagetop