【完】白い花束~あなたに魅せられて〜
「仁菜」
『…大和』
ロビーに行く前のエレベーターで大和と合流してそのまま駐車場に。
全体的にシンプルでシックな大和。
黒いコートに細身のパンツ。
ワンポイントで黒ベースに赤とオレンジのあるストライプのマフラー。
…大人っぽいと感じた。
20歳の珠璃。
以前彼女は、今までに年下とは付き合った事がないと言っていた。
19歳の大和とはたったの1歳差だけれど、それでもその1歳が大きいのかもしれない。
私と翔も1歳差なのだから。
「飯でも行く?」
『…お店、指定していい?』
いくらなんでもそんな珠璃の好きな人と2人きりは嫌だ。
だから私は指定した。
あの涼経営の店に。
彼に見届け人になってもらおう。