【完】白い花束~あなたに魅せられて〜


「仁菜」


『…大和』


ロビーに行く前のエレベーターで大和と合流してそのまま駐車場に。


全体的にシンプルでシックな大和。
黒いコートに細身のパンツ。
ワンポイントで黒ベースに赤とオレンジのあるストライプのマフラー。


…大人っぽいと感じた。


20歳の珠璃。
以前彼女は、今までに年下とは付き合った事がないと言っていた。


19歳の大和とはたったの1歳差だけれど、それでもその1歳が大きいのかもしれない。


私と翔も1歳差なのだから。


「飯でも行く?」


『…お店、指定していい?』


いくらなんでもそんな珠璃の好きな人と2人きりは嫌だ。


だから私は指定した。
あの涼経営の店に。


彼に見届け人になってもらおう。


< 119 / 410 >

この作品をシェア

pagetop