【完】白い花束~あなたに魅せられて〜
『…で、話って?』
カクテルを一口、口につけて早速本題に入る。
「あーっと…珠璃って年下、嫌いかな?」
おずおずと聞いてきた大和は少し視線を宙に彷徨わせていた。
グラスを持ったまま斜め45度の大和は、大人の色気が漂っているように感じられる。
ただし、ウーロン茶だけれど。
そのたった1つの質問に大和が珠璃をどう思っているのかが、わかる。
不安な顔をして年下と付き合った事がない、と告げた珠璃と大和は同じ顔。
だから私はクスリ心の中で笑う。
『…大丈夫だよ?』
「え?」
『…大丈夫だから、珠璃の事よろしく』
そう告げれば大和は目を見開かせて「そうか」呟いた。
…アクションなんてみんな起こせないのかもしれない。
不安で、どうしたらいいのかがわらかなくなる。
それが恋、なんだ。