【完】白い花束~あなたに魅せられて〜


「おつかれ!」


着替え終わった控え室に入ってきたのはガミさん。


その顔は朝より少し復活していた。


「もう、千夏ちゃん遅いよ〜」


携帯をちらちらと見ている亜美奈は、やっぱり約束でもあるのだろう。


「はい。うちらからのプレゼント」


「え?」


手渡したそれをぽかん顔で受け取ったガミさんを、無視して話しを続ける珠璃 。


「その場所、今日夜7時」


「…はっ?えっ!?」


ガミさんは意味が分からないって顔で、珠璃、亜美奈、私と順々に視線を向けた。


その反応は予想通りかな…


だって私達があげたのは高級ホテルのペアディナー券なんだから。


だけど、あげたのは1枚だけ。


もう1枚は藤村さんが持ってる。



独身 彼女ナシの藤村さんが。


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